代表挨拶

 私たちメディッセは大阪府および大阪NPOセンターのご指導ご支援を受けて設立してまして、本年平成24年で11年目を迎えることができました。

 当初は大阪府下で活動を開始しましたが、その後、中部地区と富山県のグループが参加されました。さらに、中部地区では循環器疾患に関するNPO法人 東海循環器病診連携フォーラムの設立をお手伝いし事務局を受託しています。

 これは一重にこれまでご強力いただきました製薬企業様、医師会様および地方自治体の関係機関の皆さまのご厚情の賜物と存じます。厚くお礼申し上げます。


 さて、現在の人類の健やかな日常生活は医薬品及び医療機器の普及によるところが大きく、これらの研究開発は医療を支える基盤としてますます欠くことのできないものとなっています。
 最近注目されています生活習慣病につきましても、幸い、有効な医薬品やカテーテル等の医療機器が数多く開発され、さらに、病気の進行や合併症などについても明らかになってきました。しかしながら、たとえば、慢性閉塞性肺疾患(COPD) など、病名さえもまだまだ一般に知られておらず、多くの潜在患者がそれに気づかず、不適切な治療を受けていないばかりか、最も大きな危険因子である喫煙を続けている患者も多く見受けられます。また、喘息では、吸入ステロイドなどの有効な医薬品が開発され、「喘息予防・管理ガイドライン」にも取り入れられていますが、実地医家の先生方への普及は必ずしも十分ではないように思われます。
 このように、まだ十分に理解されていない多くの疾患や治療法があるのも事実です。

 そこで、疾患への正しい理解や最新医療の普及のために、それぞれの疾患の臨床専門医が果たさなければならない役割は極めて大きいと考えられます。しかし、日常の診療業務に忙しい専門医がこのような啓発活動に参加するためには支援する組織が必要です。そのためには、メディッセは社会的に中立な立場から臨床専門医の活動を支援したいと考えています。   

 これに加えてメディッセでは、疾患領域を問わず、臨床専門医によるより適切な治療法を確立するための研究活動を支援すると共に、疾患およびその治療法に関する最新情報を広く社会に発信するための啓発活動を行っています。


 また、海外で開発販売されている有効な新規医薬品に恩恵に浴すことができない国内の患者のために、このような活動を通じて製薬企業や製薬ベンチャー企業によるの開発を促進できれば幸いです。

 なお、このような活動におきましては、倫理性、機密性および中立性を守ってまいります。

 

メディッセ代表理事

志甫 理